Efficient Power Conversion（(EPC）は、2種の窒化ガリウム・デバイスに対して車載部品の信頼性規格AEC Q101認定の取得を完了しました。
エフィシエント・パワー・コンバージョン社（EPC：Efficient Power Conversion Corporation、本社：カリフォルニア州エルセグンド）は2018年5月1日、eGaN®デバイス2品種に対して車載部品の信頼性規格AEC Q101認定を取得し、自動車やその他の過酷な環境での広範なアプリケーションへの扉を開けたと発表しました。この2品種（EPC2202とEPC2203）は、いずれもウエハー・レベルのチップスケール・パッケージ（WLCS：wafer level chip-scale package）に収めた定格80 VDSのディスクリート・トランジスタです。近々、過酷な車載環境向けに設計したディスクリート・トランジスタや集積回路を順次、製品化する予定です。
eGaN技術は、8年以上にわたって大量生産され、自動運転車向けLiDAR（光による検出と距離の測定）やレーダー、48 V入力、12 V出力の DC-DCコンバータ、トラック用高輝度ヘッドライトなど車載アプリケーションで数10億時間もの現場での使用実績を蓄積しています。この2品種は、AEC Q101規格の認定試験を完了した最初のEPC製品です。
EPC2202は、面積2.1 mm×1.6 mmのチップスケール・パッケージ封止で、パルス電流定格75 A、耐圧80 V、最大オン抵抗16 mΩのエンハンスメント・モードFETです。EPC2203は、耐圧80 V、最大オン抵抗73 mΩ、パルス電流定格18A で、面積0.9 mm× 0.9 mmのチップスケール・パッケージに収めてあります。これらのeGaN FETは、シリコンMOSFETの対応品に比べて、非常に小型であり、10〜100倍も高速なスイッチング速度を実現しています。2品種とも、以下の新たに出てきた車載アプリケーションなど幅広い用地向けに設計されています：
AEC Q101規格の認定を完了するために、EPCのeGaN FETは、バイアス（H3TRB）試験、高温逆バイアス（HTRB）試験、高温ゲート・バイアス（HTGB）試験、温度サイクル（TC）試験、この他のいくつかの試験に加えて、耐湿試験など、厳しい環境やバイアス・ストレス試験を受けました。注目すべきは、EPCのWLCSパッケージが、従来のパッケージ部品向けに作成された同じ試験規格に、すべて合格しており、チップスケール・パッケージの優れた性能が丈夫さや信頼性を損なわないことを示しています。これらのeGaNデバイスは、車載品質管理システム規格IATF 16949の認定を受けた施設で製造されています。
EPCのCEO（最高経営責任者）で共同設立者のAlex Lidow（アレックス・リドウ）は、「これは、ほんの始まりです。これら2品種の初期の車載製品に続いて、自動運転走行を可能にし、燃費と安全性を向上させるように設計されたトランジスタと集積回路を継続して製品化していきます。当社のeGaN技術は、今日のクルマで使われている成熟したシリコンのパワーMOSFETに比べて、より高速、より小型、より高効率で、信頼性が高くなっています」と述べています。
米国での参考価格と購入方法
eGaN FETであるEPC2202の単価は、1000個購入時で1.57米ドル、EPC2203は1000個購入時に0.44ドルです。いずれの製品も、米Digi-Key社のウエブサイト（https://www.digikey.jp/ja/supplier-centers/e/epc?WT.z_cid=sp_917_supplier）で購入でき、即座に配送されます。
EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウムに基づいたパワー・マネージメント（電源管理）・デバイスのリーダーです。EPCは、最高のシリコン・パワーMOSFETよりも何倍も優れたデバイス特性を備えたエンハンスメント・モード窒化ガリウム・オン・シリコン（eGaN）FETを初めて製品化しました。DC-DCコンバータ、 ワイヤレス・パワー伝送、 包絡線追跡、RF伝送、パワー・インバータ、リモート・センシング技術（LiDAR）、 D級オーディオ・アンプ などの用途で、パワーMOSFETを置き換えられます。
報道関係の問い合わせ先
Efficient Power Conversion Corporation：Joe Engle、310.986.0350、[email protected]
eGaNは、Efficient Power Conversion Corporation, Inc.の登録商標です。