EPCは、マルチポート充電器向けの新しいUSB PD 3.1規格の厳しい要求や、28 V~48 V入力、12 Vまたは20 V出力のマザー・ボード搭載DC-DC変換に対応する高電力密度、低背のDC-DCコンバータ向けに、eGaN® ICベースのリファレンス・デザインEPC9177を製品化しました。
EPC(Efficient Power Conversion Corporation、本社:カリフォルニア州エルセグンド)は2月28日、スイッチング周波数720 kHzで動作するデジタル制御された単一出力の同期整流型バック(降圧)・コンバータのリファレンス・デザイン基板「EPC9177」を製品化したと発表しました。48 V、36 V、28 Vの入力電圧を、安定化した12 V出力に変換し、最大20Aの連続出力電流を供給できます。
この小さな面積(21 mm×13 mm)で低背(高さ3 mmのコイル)の同期整流型バック・コンバータは、完全に集積化したハーフブリッジePower™ StageのEPC23102を搭載し、コンピュータの電源やUSB PD 3.1規格のマルチポート充電器、28 V~48 Vの入力を12 Vまたは20 Vの出力に変換できる基板に搭載できるDC-DCソリューション向けに最適化しました。
新しいUSB PD 3.1規格によって、USB充電の出力電圧は20 Vから48 Vへと高くなり、電力は100 Wから最大240 Wに増加します。この大電力によって、ラップトップ・パソコンや携帯電話以上のUSB充電、すなわち、ゲーム・パソコン、電動工具、電動自転車などの大電力アプリケーションへの急速充電が可能になります。この充電器の主な出力は、48 Vですが、定格5 Aのケーブルで出力電力を高めることができます。マルチポート充電器は5 V、12 V、20 Vなどの低い出力電圧もサポートし、より広い範囲の機器と互換性があります。これらの低い電圧を生成するには、スマートDC-DCレギュレータが必要です。さらに、DC-DCレギュレータは、48 Vを20 Vや12 Vの入力に変換するために、ゲーム・パソコンまたは電動工具のマザー・ボードに搭載する必要があります。
GaNパワー段のEPC23102は、ハーフブリッジ・ドライバと、FET(定格100 V、オン抵抗6.6 mΩ)、レベルシフト回路、ブートストラップ充電を集積し、非常に高い効率で最大3 MHzのスイッチングが可能です。リファレンス基板のEPC9177は、ヒートシンクを使って最大20 Aの連続電流を供給でき、ヒートシンクなし、12 V出力のときは、48 V入力で97.3%を超える効率で最大15 Aの連続電流を供給できます。
このリファレンス・デザインは、高出力密度なので、コンピューティング、産業用、民生用、通信用の電源システムに最適です。eGaN FETとICは、これらの最先端のアプリケーションの厳しい電力密度要件を満たすことができる高速スイッチング、高効率、小型化に貢献します。
「GaN ICは、DC-DCコンバータの最大電力密度を可能にします。当社のGaNパワー段は、電力システム設計者に、USB PD 3.1規格の最大電力密度と部品点数の少ないソリューションを提供します。EPC23102に基づいたリファレンス・ソリューションEPC9177は、効率と電力密度を向上させ、USB PD 3.1実装の全体的なシステム・コストを削減できます」とCEO(最高経営責任者)のAlex Lidow(アレックス・リドウ)は述べています。
米国での参考価格と入手方法
リファレンス・デザイン基板のEPC9177の単価は480.00米ドルで、米Digi-Key社のウエブサイト(https://www.digikey.com/en/supplier-centers/epc)から購入でき、即座に配送されます。
EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウム(eGaN®)に基づいたパワー・マネージメント(電源管理)・デバイスのリーダーです。eGaN FETと集積回路は、DC-DCコンバータ、 リモート・センシング技術(Lidar)リモート・センシング技術(Lidar)、イーモビリティ向けモーター駆動、ロボット、ドローン、低価格衛星などの用途で、最高のパワーMOSFETよりも何倍も高性能です。
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報道関係の問い合わせ先
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eGaNは、Efficient Power Conversion Corporation, Inc.の登録商標です。