GaNの話シリコンを粉砕するために捧げたブログ
優れた電力密度の窒化ガリウムFETを使って、240 Wで汎用交流入力を備えたUSB PD3.1 電源を設計

優れた電力密度の窒化ガリウムFETを使って、240 Wで汎用交流入力を備えたUSB PD3.1 電源を設計

8 04, 2022

48 Vは、コンピューティングのデータセンターや、ラップトップ・パソコンなどの民生用電子機器の新しい標準としての採用が広がっています。新しいUSB PD3.1規格は、コネクタとケーブルの電流制限が5 Aの場合、USB電圧が48 Vに高まることで、全電力供給が最大240 Wに大きくなったことも一因となって、ラップトップ・パソコンに浸透しています。 新しいUSB PD規格を使う互換性のある電源は、高電力密度の必要性を後押しする小型形状のソリューションを実現するというプレッシャの増大に直面していますGaN FETの高速スイッチング速度と低オン抵抗RDSonは、電源を構成する複数の回路で、この課題に対処できます。

EPC9171は、これらすべての設計上の課題に対処し、あなたのプロジェクトをすぐに開始できるように設計されたデモ・ボードです。USB PD3.1電源に適した5 Aの負荷電流制限を備えた汎用交流電圧入力から直流15 V~48 V出力への段数の少ないアプローチが特徴です。EPC9171は、拡張電力範囲(EPR:Extended Power Range)モードでの動作をサポートし、1次側回路と2次側回路の両方で高いスイッチング周波数で動作し、電力密度1.1 W/cm3が得られます。

交流入力電源には、交流グリッドの高調波要件を満たすPFCフロントエンドAC-DCコンバータ、安全要件を満たす絶縁段、および負荷要件を満たすポスト・レギュレータが必要です。各コンバータ段は損失の追加となり、コンバータ全体のサイズを大きくします。EPC9171の設計は、図1に示すように、インタリーブのブースト(昇圧型)・コンバータ PFC段とそれに続く絶縁型LCC共振パワー段を採用することによって、高電力密度と高効率を実現する独自のアプローチを採用しています。

図1: EPC9171システムの回路ブロック図。

詳細については、EPC9171のクイック・スタート・ガイド(/epc/jp/製品/デモボード/epc9171)を参照してください。 この設計の実験的検証については、「How to」アプリケーション・ノート「How to」アプリケーション・ノートを参照してください。