eGaN® FETと集積回路の低出力容量、低入力容量、低寄生インダクタンス、小型などの優れた特性は、AirFuel™準拠の高共鳴ワイヤレス・パワー伝送システムの効率を高めるために最適です。
エフィシエント・パワー・コンバージョン社(EPC:Efficient Power Conversion Corporation、本社:カリフォルニア州エルセグンド)は2018年5月31日、完全なクラス4ワイヤレス・パワー・キット「EPC9129」を製品化しました。このシステムは、6.78 MHz(最も低いISM帯)で動作し、最大33 Wを送信することができます。このキットには2つの受信器も備えています。2つとも出力が定格化されており、1つ目は5 W、2つ目は19 Vで27 Wを供給可能です。
このデモ・キットの目的は、効率の高いワイヤレス・パワー伝送にeGaN FETを使うための評価プロセスを単純化することです。EPC9129は、EPCの窒化ガリウム・トランジスタの高周波スイッチング能力を利用しているので、さまざまな動作条件下で最大電力効率80%〜90%のワイヤレス・パワー・システムを容易に実現できます。
ワイヤレス・パワー・システムEPC9129は、4枚の基板で構成されています:
複数の受信器を表面上のどこに配置してもよいという能力と、表面上に置かれた複数の機器に同時に給電(または充電)する能力を備え、特に大電力の送信表面領域を対象とした用途では、高共鳴ワイヤレス・パワー伝送の人気が急速に高まっています。この最終用途は、携帯電話の充電から、携帯型のタブレット端末やノート・パソコンへの電力供給まで、急激に多様化し、進化しています。最大33 Wまで給電できるので、これらの用途のすべてをサポートします。
給電(アンプ)基板
給電基板は、オプションのハーフブリッジ構成(シングルエンド構成の場合)、またはデフォルトのフルブリッジ構成(差動構成の場合)のゼロ電圧スイッチング(ZVS)の高効率D級アンプで、ゲート・ドライバ、 発振器、およびプリレギュレータ用のフィードバック・コントローラを備えています。これによって、広い負荷範囲にわたってAirFuelクラス4規格で動作するので、規格認定試験を実施することができます。
アンプ基板は、ユーザーの既存のシステムでの評価用にEPC9512として別途購入できます。
受電(受信)基板
ワイヤレス・パワーのデモ・キットに含まれるカテゴリー5のEPC9514(19 V、27 W)とカテゴリー3 のEPC9513(5 V、5 W)の受電(受信)基板は、独自の給電基板を持っているか、または、複数の受信器を同時に動作させたいユーザーのために、別々に購入できます。これらの第1世代システムの効率は、送信器への入力から受信器の出力(エンド・ツー・エンド)までで約87%であり、アーキテクチャおよびGaN IC技術の将来の進化によって、この数値は95%程度に達するでしょう 。デモ・キットと同様に、これらの基板は、Bluetooth Low Energy(BLE)通信を除くAirFuel規格に準拠しています。
卓上灯からノート・パソコンやタブレット端末まで、あらゆるものへの電力供給に利用できるさまざまな効率の受電器によって、システム設計者は、携帯電話の充電に対応した上で、ワイヤレス・パワーに対応した大面積、高効率なシステム全体を構成するために必要なすべてのツールを手に入れることができます。
P米国での参考価格と入手方法
ワイヤレス・パワーのデモ・システムEPC9129の単価は907.20米ドルです。
アンプ基板EPC9512は別途購入することもでき、単価は390.00ドルです。h
受電基板のEPC9513とEPC9514も別途購入することができ、単価はいずれも168.75ドルです。すべての製品は、Digi-Key社のウエブサイト(https://www.digikey.com/en/supplier-centers/e/epc?WT.z_cid=sp_917_supplier)で購入でき即座に出荷されます。
EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウムに基づいたパワー・マネージメント(電源管理)・デバイスのリーダーです。EPCは、最高のシリコン・パワーMOSFETよりも何倍も優れたデバイス特性を備えたエンハンスメン