このフェーズ12の信頼性レポートが、これまでの11本のレポートで公開された広範な知識ベースに追加されます。このレポートでは、故障するまでテストするという方法を採用することによって、固有の故障メカニズムを特定し、物理ベースのモデルを開発し、より一般的な動作条件の組み合わせに対する製品の安全な動作寿命を正確に予測する方法について詳しく説明します。この方法は、電力変換アプリケーション向けに、より丈夫で、高性能、低コストの製品を一貫して製造するためにも採用されています。
Alejandro Pozo、Shengke Zhang、Gordon Stecklein、Ricardo Garcia、John Glaser、Zhikai Tang and Robert Strittmatter、Efficient Power Conversion Corporation
主なポイント
- 裏付けとなる根拠のある物理ベースの寿命モデルは、電圧と温度のすべての範囲にわたるゲート・ストレス下でのeGaNデバイスの寿命を予測できることが示されています。
- 表面トラップへのホット・キャリア散乱の基本的な物理学から、eGaN FETの動的オン抵抗dynamic RDS(on)効果を説明するための第一原理数学モデルが開発されました。このモデルは、より複雑なミッション・プロファイルにおいて、すべての電圧と温度にわたる寿命予測に最も役立ちます。
- EPCは、自動車のLidar(光による検出と距離の測定)システムで発生する可能性があるような長期間の超高dv / dtおよびdi / dtパルスのストレス条件で、eGaNの信頼性を評価する専用システムを開発しました。このレポートの日付の時点で、デバイスは13兆パルス(通常の自動車の寿命の約3倍)を経過しており、故障や重大なパラメータのドリフトは発生していません。
- 温度サイクルと断続的な動作寿命(電力サイクル)下での熱機械的応力の広範な調査を実施して、主要な材料特性に基づいて、アンダーフィルを選択するためのガイドラインと寿命予測とを実験的に生成しました。
- eGaNデバイスは、10年以上にわたって大量生産されており、実験室でのテストとユーザーのアプリケーションの両方で非常に高い信頼性を実証しています。4年間および2260億時間の運用にわたるフィールド信頼性データは、そのほとんどが自動車上にあるか、通信基地局で使われており、シリコン・パワー・デバイスでは比類のない丈夫さを示しています。