開発基板のEPC9059は、電力密度を高めるために大電流化、高周波化したPOL(負荷点)コンバータの用途向けに、業界で初めてモノリシックのハーフブリッジ・エンハンスメント・モード窒化ガリウム(eGaN®)集積回路を搭載しました。
エフィシエント・パワー・コンバージョン社(EPC:Efficient Power Conversion Corporation、本社:カリフォルニア州エルセグンド)は2016年1月27日、電力変換回路のサイズを小型化するために、eGaN ICを使って大電流化、高周波化したPOL(負荷点)コンバータ用のハーフブリッジ開発基板「EPC9059」を製品化しました。開発基板EPC9059は、最大デバイス電圧が30 Vで、最大出力電流は50 Aです。大きな出力電流を得るために、基板上の1個のゲート・ドライバで、2個の30 VのeGaN IC(EPC2100)を並列動作させています。GaNデバイスは、シリコンMOSFETと比べて、優れた電流分割能力を備えているので、並列動作に向いています。
この基板のシステム全体の効率は、スイッチング周波数1 MHz、12 V入力、1 V出力で動作したときに、ピーク値で90%近くになります。自然対流やヒートシンク(冷却器)なしで、最大32 A出力できます。40 Aの重い負荷条件では、シリコン・ベースのDrMOSのソリューションに比べて効率が2.5%優れており、システム全体の電力損失を約20%削減できることになります。
この基板は、eGaN技術が、次世代POLコンバータに必要な小型化、高効率化、および、高周波、大電流での高電力密度化を可能にする方法を実証しています。
米国での参考価格と購入方法
開発基板EPC9059の単価は、137.75米ドルで、Digi-Key社のウエブサイト(http://www.digikey.jp/suppliers/jp/efficient-power-conversion.page?lang=ja)で購入でき、即座に配送されます。
EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウムに基づいたパワー・マネージメント(電源管理)・デバイスのリーダーです。EPCは、最高のシリコン・パワーMOSFETよりも何倍も優れたデバイス特性を備えたエンハンスメント・モード窒化ガリウム・オン・シリコン(eGaN)FETを初めて製品化しました。DC-DCコンバータ、 ワイヤレス・パワー伝送、 包絡線追跡、RF伝送、パワー・インバータ、リモート・センシング技術(LiDAR)、 D級オーディオ・アンプ などの用途で、パワーMOSFETを置き換えられます。
報道関係の問い合わせ先
Efficient Power Conversion Corporation:Joe Engle、310.986.0350、[email protected]
eGaNは、Efficient Power Conversion Corporation, Inc.の登録商標です。