低出力容量、低入力容量、低寄生インダクタンスで小型など、eGaN® FETの優れた特性は、高共鳴のAirFuel™ワイヤレス・パワー伝送システムの高効率化に理想的です。
エフィシエント・パワー・コンバージョン社(EPC:Efficient Power Conversion Corporation、本社:カリフォルニア州エルセグンド)は2017年8月10日、クラス4の完全なワイヤレス・パワー充電キット「EPC9120」を製品化しました。このシステムは、6.78 MHz(最も低いISM帯)で動作し、最大33 Wを供給できます。このデモ・キットの目的は、高効率のワイヤレス・パワー伝送にeGaN FETを採用するための評価プロセスを単純化することです。EPC9120は、EPCの窒化ガリウム・トランジスタの高周波スイッチング能力を利用しているので、さまざまな動作条件の下で、80%〜90%の最大電力効率が得られるワイヤレス・パワー・システムを容易に実現できます。
ワイヤレス・パワー・システムEPC9120は、4枚の基板で構成されています:
- 給電基板(送信またはパワー・アンプ)のEPC9512
- クラス4の Air Fuel準拠の給電コイル(送信コイル)
- 整流器と直流平滑コンデンサ付きのカテゴリー4のAirFuel準拠の受電コイル
- 整流器と直流平滑コンデンサ付きのカテゴリー3のAirFuel準拠の受電コイル
高共鳴ワイヤレス・パワー伝送の普及は、特に携帯機器の充電を対象とした用途に、急速に拡大しています。この最終用途は、携帯電話の充電から、ハンドヘルドのタブレット端末やノート・パソコンに至るまで、急速に変化し、進化しています。最大33 Wまで給電できるので、これらのアプリケーションのすべてをサポートします。
給電(アンプ)基板
この給電基板は、オプションのハーフブリッジ構成(シングルエンド構成の場合)、またはデフォルトのフルブリッジ構成(差動構成の場合)で構成されたゼロ電圧スイッチング(ZVS)の高効率D級アンプで、 ゲート・ドライバ、発振器、およびプリレギュレータ用フィードバック・コントローラを搭載しています。これによって、幅広い負荷範囲にわたってAirFuelクラス4規格で動作するので、コンプライアンス・テストが可能になります。
このアンプ基板は、顧客の既存のシステムの中で評価するために、EPC9512 として別途購入できます。
給電(送信)コイルと受電(受信)コイル
給電コイルおよび受電コイルは、AirFuelに準拠し、6.78 MHzで動作するように予め調整されています。給電コイルはクラス4に準拠し、受電コイルはカテゴリー3およびカテゴリー4に準拠しています。
米国での参考価格と購入方法
ワイヤレス・パワー伝送のデモ・システムEPC9120の単価は、907.20米ドル。
アンプ基板EPC9512は、別途購入することもでき、単価は390.00ドルです。
いずれも、Digi-Key社のウエブサイト(https://www.digikey.jp/ja/supplier-centers/e/epc?WT.z_cid=sp_917_supplier)で購入でき、即座に配送されます。
EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウムに基づいたパワー・マネージメント(電源管理)・デバイスのリーダーです。EPCは、最高のシリコン・パワーMOSFETよりも何倍も優れたデバイス特性を備えたエンハンスメント・モード窒化ガリウム・オン・シリコン(eGaN)FETを初めて製品化しました。DC-DCコンバータ、 ワイヤレス・パワー伝送、 包絡線追跡、RF伝送、パワー・インバータ、リモート・センシング技術(LiDAR)、 D級オーディオ・アンプ などの用途で、パワーMOSFETを置き換えられます。
報道関係の問い合わせ先
Efficient Power Conversion Corporation:Joe Engle、310.986.0350、[email protected]
eGaNは、Efficient Power Conversion Corporation, Inc.の登録商標です。
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