EPC9144に搭載したEPC(Efficient Power Conversion)の超高速遷移eGaN® FETは、1.2 ns以下の短いパルス幅で最大28 Aの大電流パルスを供給できるので、飛行時間ToF(Time-of-Flight)型システムやフラッシュLidar(光による検出と距離の測定)システムの正確度、精度、処理速度を向上させます。
エフィシエント・パワー・コンバージョン社(EPC:Efficient Power Conversion Corporation、本社:カリフォルニア州エルセグンド)は1月9日、15 V、28 Aの大電流パルスのレーザー・ダイオード・ドライバのデモ・ボード「EPC9144」を製品化したと発表しました。
飛行時間(time-of-flight)型システムでは、対象物検出の速度と精度が重要です。この基板で示されているように、車載品質AEC Q101認定のEPC2216の高速遷移能力は、面積、エネルギー、コストのほんのわずかな負担で、同等のMOSFETよりも最大10倍高速にレーザー・ダイオード、VCSEL(垂直共振器面発光レーザー)、LED(発光ダイオード)を駆動するための電力パルスを供給できます。
eGaN®の FETと集積回路は、大電流パルス、極めて狭いパルス幅、および小型化を提供するので、手頃な価格の高性能Lidar(光による検出と距離の測定)を実現できます。eGaN FETは、パルス幅を狭くできるので解像度を高められ、さらに超小型、低コストなので、自動車だけでなく、産業、医療、スマート広告、ゲーム、セキュリティなどの飛行時間型アプリケーションに最適です。
EPC9144には、インターポーザ基板が付属しています。このインターポーザ基板は、各種のレーザーやRFコネクタを搭載できるフットプリントや、さまざまな負荷での実験用に設計されたその他のフットプリントを備えた面積5 mm×5 mmのインターポーザ・プリント回路基板の品揃えの1つです。インターポーザを使うと、さまざまなレーザーやその他の負荷を実装することができるため、ユーザーは用途に適した負荷条件で性能をテストできます。
GaNは、手頃な価格の高性能Lidarを実現する重要な要素です。したがって、GaN部品を使うと、精度の向上が不可欠な用途がさらに広がります。これらのアプリケーションには、自動運転車だけでなく、顔認識、倉庫の自動化、ドローン、位相写像などの他の飛行時間型アプリケーションも含まれます。EPC9144は、接地基準eGaN FETを必要とするアプリケーションにも使えます。例えば、E級や、それと同様の回路です。
米国での参考価格と購入方法
デモ・ボードEPC9144の単価は、378.00米ドルです。
デモ・ボードEPC9144で使うeGaN FETのEPC2216の単価は0.532ドルです(1リール当たり2500個のとき)。
いずれも、米Digi-Keyのウエブで購入でき、即座に配送されます。
EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウムに基づいたパワー・マネージメント(電源管理)・デバイスのリーダーです。EPCは、最高のシリコン・パワーMOSFETよりも何倍も優れたデバイス特性を備えたエンハンスメント・モード窒化ガリウム・オン・シリコン(eGaN)FETを初めて製品化しました。DC-DCコンバータ、 ワイヤレス・パワー伝送、 包絡線追跡、自動車、パワー・インバータ、リモート・センシング技術(Lidar)、 D級オーディオ・アンプ などの用途で、パワーMOSFETを置き換えられます。
報道関係の問い合わせ先
Renee Yawger ([email protected])
eGaNは、Efficient Power Conversion Corporation, Inc.の登録商標です。