Efficient Power Conversion(EPC)は、ロボット、ドローン、3次元センシング、自動運転車など、飛行時間(ToF)型Lidar用途向けに、より高性能で、より小型なソリューションを提供する新しい窒化ガリウム(GaN)集積回路(IC)製品ファミリーの最初の製品を発表しました。
EPC(Efficient Power Conversion Corporation、本社:カリフォルニア州エルセグンド)は2月23日、ロボット、監視システム、ドローン、自動運転車、掃除機で使われる飛行時間ToF(time-of-flight)型Lidar(光による検出と距離の測定)システム向けに、ゲート・ドライバと、3.3 Vの論理レベル入力を備えた40 V、10 AのFETをワン・チップに集積化したレーザー・ドライバを製品化したと発表しました 。
今回の製品「EPC21601」は、100 MHzを超える高い周波数、2 ns以下の短いパルスで、最大10 Aのレーザー駆動電流を変調するために、論理レベル3.3 Vを使って制御できるレーザー・ドライバです。オンする時間とオフする時間は、それぞれ410 psと320 psです。EPC21601 は、当社独自のGaN IC技術を使ったワン・チップのドライバとeGaN® FETを、わずか1.5 mm✕1.0 mmと小型のチップスケールBGA(ボール・グリッド・アレイ)パッケージに収めています。この小さな形状といくつかの機能の集積化によって、同等のマルチチップ・ディスクリート実装と比べて、プリント回路基板上でのソリューション全体の面積が36%小さくなります。
EPC21601は、チップスケール・パッケージ(CSP)で利用可能な統合レーザー駆動ICの広範なファミリーの最初の製品です。デバイスをワン・チップ化すると、設計、レイアウト、アセンブリが容易で、プリント回路基板のスペースを節約でき、効率が向上し、コストを削減できます。この製品ファミリーは、エンド・ユーザーの幅広いアプリケーションで、ToFソリューションの採用を加速し、普及を促進します。
「当社のGaN IC技術の最近の進歩によって、飛行時間型Lidarシステムの設計方法を変える準備ができています。eGaN FETとドライバをワン・チップに集積化すると、非常に強力で超高速のICが生まれ、サイズとコストが削減され、民生用電子機器向けアプリケーションでの採用が広がります。この新しいGaN集積回路ファミリーは、飛行時間型Lidarシステムのサイズとコストを削減すると同時に、性能を劇的に向上させます」とCEO(最高経営責任者)で共同創立者のAlex Lidow(アレックス・リドウ)は、語っています。
開発基板
開発基板のEPC9154は、eToF™レーザー・ドライバICのEPC21601を搭載しており、短い大電流パルスでレーザー・ダイオードを駆動することを主な目的としています。最小パルス幅2 ns以下、ピーク電流10 A以上、バス電圧定格30 Vの能力があります。
米国での参考価格と入手方法
eToFレーザー駆動ICのEPC21601の単価は、50万個購入時に1.00米ドル未満です。
開発基板のEPC9154の単価は、465.23ドルです。/p>
EPC21601とEPC9154は、米Digi-Key社のウエブサイト(https://www.digikey.com/en/supplier-centers/epc)から入手でき、即座に配送されます。
EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウムに基づいたパワー・マネージメント(電源管理)・デバイスのリーダーです。EPCは、最高のシリコン・パワーMOSFETよりも何倍も優れたデバイス特性を備えたエンハンスメント・モード窒化ガリウム・オン・シリコン(eGaN)FETを初めて製品化しました。DC-DCコンバータ、 ワイヤレス・パワー伝送、 包絡線追跡、自動車、パワー・インバータ、リモート・センシング技術(Lidar)、 D級オーディオ・アンプ などの用途で、パワーMOSFETを置き換えられます。
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