EPC9163は、48 Vと12 Vの間の2相双方向コンバータです。マイルドハイブリッド車やバッテリー電源バックアップ・ユニット向けの小型ソリューションで、効率96.5%で2 kWを供給できます。
EPC(Efficient Power Conversion Corporation、本社:カリフォルニア州エルセグンド)は11月2日、非常に小さな面積であり、かつ効率96.5%で動作する2 kWで48 Vと12 Vの間の2相双方向コンバータ「EPC9163」を製品化したと発表しました。このデモ・ボードの設計はスケーラブルです;すなわち、2つのコンバータを並列接続して4 kWにしたり、3つのコンバータを並列接続して6 kWにしたりできます。この基板は、8個の100 VのeGaN® FET(EPC2218)を搭載しており、米マイクロチップ・テクノロジーの16ビット・デジタル・コントローラdsPIC33CK256MP503を備えたモジュールによって制御されます。
eGaN® FET の高速スイッチングと低損失によって、このコンバータは500 kHzで動作できるため、ソリューションの大きさを大幅に小型化できます。高いスイッチング周波数能力によって、この設計では、米ビシェイ・インターテクノロジーの非常に小さなコイルIHTH-1125KZ-5A を使うことができました。
全体として、このDC-DCコンバータは、シリコンMOSFETのソリューションと比べて、3倍高速で、35%以上小型・軽量であり、1.5%以上高い効率と、全体的なシステム・コストの削減を実現できます。加えて、GaN FETの優れた効率と熱特性によって、水冷ではなく空冷が可能になり、GaN FETのサイズが小さいため、放熱アルミニウム・ハウジングのサイズが大幅に小型化でき、システム・コストをさらに節約できます。
「eGaN FETは、48 Vと12 Vの間の車載用パワー・システム・コンバータのサイズと重さを、一段と削減するために必要な高速スイッチング、小型、高効率を提供します。EPC9163は、周波数と効率を向上させて、より少ない位相数、より高い電力密度で、より小さなコイルの利用を可能にするGaN FETの能力を活用する理想的な例です」とCEO(最高経営責任者)のAlex Lidow(アレックス・リドウ)は語っています。
米国での参考価格と入手方法
デモ・ボードのEPC9163の単価は536.26米ドルで、米Digi-Key社のウエブサイト(https://www.digikey.com/en/supplier-centers/epc)で購入でき、即座に配送されます。
EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウムに基づいたパワー・マネージメント(電源管理)・デバイスのリーダーです。EPCは、最高のシリコン・パワーMOSFETよりも何倍も優れたデバイス特性を備えたエンハンスメント・モード窒化ガリウム・オン・シリコン(eGaN)FETを初めて製品化しました。DC-DCコンバータ、 ワイヤレス・パワー伝送、 包絡線追跡、自動車、パワー・インバータ、リモート・センシング技術(Lidar)、 D級オーディオ・アンプ などの用途で、パワーMOSFETを置き換えられます。
ソーシャル・メディア:LinkedIn、YouTube、Facebook、Twitter、Instagram、YouKuをフォローしてください。
報道関係の問い合わせ先
Renee Yawger 電話:1.908.475.5702、電子メール:[email protected]
eGaNは、Efficient Power Conversion Corporation, Inc.の登録商標です。