耐圧40 VのeGaN® FETである EPC2366は、次世代パワー・エレクトロニクスの性能、効率、電力密度において新たなベンチマークを確立します。
EPC(Efficient Power Conversion Corporation、本社:カリフォルニア州エルセグンド)は2026年1月13日、エンハンスメント・モード窒化ガリウム(eGaN®)の耐圧40 Vのパワー・トランジスタ「EPC2366」が、EPDTの 2025年のパワー・トランジスタ部門で年間最優秀製品賞を受賞したと発表しました。この受賞は、データセンター、ロボット、AI(人口知能)インフラといったアプリケーションにおいて、より高い効率と性能を実現する最先端のGaN技術の提供におけるEPCのリーダーシップを改めて示すものです。
包括的な電気的性能
EPC2366は、高速スイッチングと低損失、および高電力密度と高効率が求められる用途向けの40 Vのエンハンスメント・モードGaN(eGaN)パワー・トランジスタです。同等の耐圧の成熟したパワーMOSFETトランジスタのどれよりもはるかに優れているEPC2366は、12 V出力の同期整流器用途に最適です。ドレイン-ソース間オン抵抗(RDS(on))が0.8 mΩと非常に低いため、大電流時の導通損失を削減できます。このデバイスは、RDS(on)×QG < 12 mΩ *nCと定義されるゲート電荷ベースの優れた性能指数(FOM)を備えています。これは、スイッチングの効率を測る重要な指標です。この低いFOMは、EPC2366が導通損失とスイッチング損失の両方を同時に低減できることを示しています。このため、通常のシリコンMOSFETよりも高周波電力変換に適しています。
EPC2366は、40 Vのドレイン・ソース間電圧と最大48 Vの過渡電圧を処理できます。ゲート電圧5 Vで最大88 Aの連続ドレイン電流と約360 Aのパルス電流も処理できます。エンハンスメント・モード動作によって、シリコンMOSFETと同様にゲート駆動が容易になり、逆回復電荷がなく出力容量が非常に低いなど、GaN技術の利点も得られます。これらの機能によって、スイッチング遷移が高速化され、デッドタイム損失が低減され、同期整流構成およびハーフブリッジ構成の効率が向上します。
このデバイスは、3.3×2.6 mmの小型PQFNパッケージに収めているので、高電力密度向けに熱的に最適化されています。パッケージの背面にはサーマル・パッドがあり、熱がプリント回路基板に流れやすくなっています。接合部からパッケージへの熱抵抗は通常、約0.6℃/W、接合部から基板への熱抵抗は約1.8℃/Wです。接合部から周囲への熱抵抗は、基板の設計によって異なります。JEDEC標準基板では約54℃/Wですが、EPC推奨の評価レイアウトに実装した場合は26℃/Wまで低下します。プリント回路基板が適切に設計され、銅箔が適切に広がっていれば、これらの熱パラメータによって、熱を効果的に放熱することができ、最大接合部温度150℃まで信頼性の高い動作が可能になります。
ハーフブリッジ評価基板
当社は、40 Vのハーフブリッジ評価EPC90167を開発し、当社のエンハンスメント・モードeGaNパワー・トランジスタEPC2366を高周波・大電流電力変換用途で迅速かつ正確にテストするために役立ちます。この基板は、小型ハーフブリッジ構成のEPC2366デバイス2個と、すぐに使用するためのその他の必要な回路をすべて備えています。このため、DC-DCコンバータ、モーター駆動回路、その他の高速スイッチング電力段を設計する技術者にとって、便利なリファレンス・デザインとなります。この基板は、GaN技術の高速スイッチングと低損失特性を最大限に活用しながら、寄生インダクタンスとリンギングを最小限に抑えるように設計・製造されています。
この基板は、ゲート駆動に7.5 V~12 Vの電圧を供給でき、標準的なPWM(パルス幅変調)論理入力レベルで動作します。シングル入力またはデュアル入力のPWMモードで動作するため、各種コントローラと柔軟に連携できます。シングル入力モードでは、搭載した論理回路が特定のデッドタイムを備えた相補ゲート信号を生成します。デュアル入力モードでは、適切なデッドタイムを確実に設定することで、ハイサイド・スイッチとローサイド・スイッチを直接制御し、より高度な変調方式を実現できます。
EPC90167の主な設計目標は、熱特性の向上です。この基板は、EPC2366デバイスの裏面サーマル・パッドを使って、熱をプリント回路基板に素早く逃がし、必要に応じて外部ヒートシンクにも逃がします。EPC90167は、ゲート駆動電圧、スイッチ・ノード波形、電源レールなどの重要な信号用のテスト・ポイントが用意されているため、使いやすく測定も容易です。このガイドには、システムを安全に起動および遮断するための推奨手順が記載されています。これらの手順には、主バス電圧を印加する前にゲート・ドライバをオンにすること、そして温度と波形を監視しながら動作条件を徐々に上昇させることが含まれます。
効率的な電力の未来を実現する:受賞品の卓越性
EPC2366は、48 V入力、12 V出力のLLCコンバータの2次側同期整流用に最適化された画期的なeGaNデバイスです。業界をリードする性能指数(FOM)によって、より高いスイッチング周波数と効率の向上を実現できます。これらの利点によって、AIデータセンターの電源など、高密度電力を必要とするアプリケーションに最適です。/p>
「EPDTの年間最優秀製品賞の受賞は、GaNがパワー・エレクトロニクスの可能性をいかに再定義し続けているかを高く評価するものです。EPC2366は、将来の電力需要を満たすより小型で高速、そして高効率なシステムを設計する技術者を支援するという当社の継続的な取り組みを示すものです」とCEO(最高経営責任者)で共同創立者であるAlex Lidow(アレックス・リドウ)は述べています。
EPDT編集者のMike Greenは、「EPC2366の開発、製品化、そしてその後の普及に携わったEPCのチーム全員に心よりお祝い申し上げます。同社はワイド・バンドギャップ技術を、これまで開拓されていなかった刺激的な新分野に展開しており、このデバイスによって実現したFOMと電力密度の面での差異化は、次世代のパワー・システム設計にとって明確な価値となるでしょう」とコメントとしています。
詳細については、https://epc-co.com/epc/jp/にアクセスするか、EPC2366のデータシートと 評価基板EPC90167のクイック・スタート・ガイド.をご覧ください。
EPCについて
EPCは、エンハンスメント・モード窒化ガリウム(eGaN®)に基づいたパワー・マネージメント(電源管理)・デバイスのリーダーです。eGaN FETと集積回路は、DC-DCコンバータ、 リモート・センシング技術(Lidar)、イーモビリティ向けモーター駆動、ロボット、ドローン、低価格衛星 などの用途で、最高のパワーMOSFETよりも何倍も高性能です。
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eGaNは、Efficient Power Conversion Corporation, Inc.の登録商標です。