GaNの話シリコンを粉砕するために捧げたブログ
もう、電源コードは必要ありません!

もう、電源コードは必要ありません!

6 16, 2016

ワイヤレス・パワーが、ここにあります。マルチモードのソリューションは、普及への追い風となります

Devices with embedded wireless power capability
携帯電話の無線充電

ワイヤレス・パワーが登場! 2015年に販売され、ワイヤレス・パワー機能を組み込んだ最終ユーザー向けの220の製品が、この登場を実証しています。さらに最近では、台湾で開催されたコンピュータ関連の展示会Computexにおいて、米Dell社がデモしたノート・パソコン用の30 Wの無線充電パッドは、この技術が携帯電話を超えて、モバイル機器に拡張したことを示しています。

米グーグル社や米フェイスブック社のような企業は、従業員が便利に利用できる充電ステーションを作っていると発表しています。実際に、ワイヤレス・パワー市場は、2020年まで年平均成長率(CAGR)85%で成長すると推定されています。ワイヤレス・パワー機器生産のための設計や製造の「エンジン」が始動していることは明らかです。ワイヤレスパワーコンソーシアム(WPC)の市場開発バイス・プレジデントJohn Perzow氏による予測を実現する途上にあります。彼は、「・・・それは継続的に充電し続けるので、 決して死なない携帯電話を想定したとき・・・それ(電話)は、あなたが眠っている間、運転している間、仕事している間、そして特にあなたが居たい任意の公共の場所にいる間に充電されます」と予測しています。

もちろん、すでに携帯電話がありますが、ワイヤレス・パワーに1例にすぎません。つまり、動作させるために電力を必要とするすべてのものは、この新たに出現した技術によって影響を受けることになります。Wireless bus charging
Wバスの無線充電、「走行中に」
例えば、別のアプリケーションは、電気自動車の充電です。実際、バス停の間で電気バスを無線充電するという実験が英国のイングランドで進行中です。より広く考えて家庭でも、ワイヤレス・パワー・システムは、電灯、テレビ、および、他の家庭用機器の「プラグを差し込む」必要がないように、床の下に設置されたリピータ送信器と共に、壁に埋め込むことができます。「軍事用途では、電気機器で装備した兵士は、ミッションを遂行するための移動中に、その機器を無線で充電することができます。ワイヤレス・パワーの用途は、たくさんあり、至る所にあり、そして待望されています!

間違いなく、これはエキサイティングな時が来たのであり、無線充電ビジネスに携わる企業にとって、将来は有望です。しかし、ほとんどの新技術と同様に、携帯電話などの互換性のある送信器や受信器を必要とするアプリケーションを含む多くの最終用途にわたって、製品は、他者によって製造された機器で動作するように設計され、製造されるための標準規格が必要になります。興味深いことに、技術が登場して、採用されるにつれて、基盤技術の最終使用要件と技術的能力について、習得されるにつれて規格が変化(成熟)していきます。

ワイヤレス・パワー規格:最高の技術を求めて

Sこのような標準規格の「磨き上げ」が、ワイヤレス・パワー伝送で進行中です。現在のところ、モバイル機器市場には、2つの有力なワイヤレス・パワー規格があります。すなわち、標準化団体のワイヤレスパワーコンソーシアムの規格Qi(チー)と、Alliance for Wireless Power(A4WP)コンソーシアムとPower Matters Alliance(PMA)コンソーシアムの合併から生まれたAirFuel™アライアンス規格です。この2つの規格は、ワイヤレス・パワー伝送を実現するための2つの異なる技術に基づいています。誘導結合技術に基づくQi規格は、低周波(200 kHz)のアプローチですが、AirFuel規格は磁気共鳴技術を採用し、低周波(100 kHz〜315 kHz)と高周波(6.78 MHz)の両方が要求されます。

市場に出るという点では、Qi規格が最初であり、Qi規格互換の受信能力を備えた受信器(例えば、携帯電話)の数に関しては、リードしています。Qi技術は、密結合を必要とするため、受信器は、電力を送信する機器にかなり正確に近接して配置しなければなりません。送信器ごとに1台の受信器しか充電できません。これらが、Qi規格の機器に対する厳しい制約になります。

対照的に、市場に出たQi機器を追いかけるAirFuel規格は、疎結合された送信器と受信器の能力を備えた高共鳴磁気高共鳴磁気技術に依存しています。すなわち、送信器に対して受信器を正確に配置する必要はなく、真に「ドロップ・アンド・ゴー」の充電を可能にします。AirFuel規格は、機器を大雑把に並べて構成し、機器が給電される距離を長くしても、複数の機器を同時に給電/充電することができます。人体に対して非常に安全であることに加えて、磁気波は、固体の表面を貫通して電力を通すことができるので、送信コイルを表面の下に設置したり、内部に組み込んだりしても、その表面上の機器を充電する能力を維持することができます。

ワイヤレス・パワー伝送の磁気共鳴の強力な支持企業で、パイオニア企業の1社である米WiTricity社 CEO(最高経営責任者)のAlex Guzen氏は、技術が進化するにつれて、市場でのソリューションを見つけようとしている企業は、開発を合理化し、コストを削減し、採用を加速するための標準規格に頼るであろうと指摘しています。AirFuel™アライアンスの意見では、AirFuel規格は、モバイル時代に電力を得る方法を企業に再考させており、AirFuelは、インテリジェントなので、ユーザーの利便性を向上させる「スマート充電ゾーン」実現の未来への扉を開くとみています。

2つの規格に1つのソリューションで対応

前述したように、Qiが最初に市場に出ましたが、AirFuelは、エンド・ユーザーの要求を満たすので、より有望です。これはジレンマです。規格間の争いにかかわるワイヤレス・パワー伝送の実装は、例えばベータマックス対VHSの争いの勝者と敗者の関係の二の舞になりますか? モバイル・アプリケーションでは、異なる規格を採用するワイヤレス・パワー製品が普及しており、普遍的な規格が進化するとしても、消費者の混乱や採用の妨げになっています。/p>

この答えはノーです! 米セムテック社(米Triune Systems社を買収)や米Neosen社などの企業は、受信器で使われている規格、すなわち、低周波のQi機器やPMA機器、または高周波のAirFuelの機器に基づいて、機器を充電するために必要な2つのアンプを備えたマルチモード送信器を発表しました。これらの初期のマルチモード送信品のパワー・アンプは、高周波AirFuel送信器にEPCの高周波eGaN FETとICを使っています。

EPCは、マルチモード機器のコンセプトをさらに進化させ、3個の高周波FETを1つのチップに集積したeGaN ICをベースにした10 WでZVSの高効率単一D級パワー・アンプ評価キット(EPC9121)を製品化しました。この単一アンプ方式の利点は、わずか1個の送信アンプ(PTU)が必要なだけであり、使いやすく低コストで、WPC(Qi)A6およびAirFuelクラス 2と互換性があるので、すべての規格に対応します。/p>

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もう、ワイヤレス・パワーの採用は止められません!

もし、それでも規格統一が必要なら、市場がワイヤレス・パワー伝送のための統一規格に決着するには時間がかかるかもしれません。低周波または高周波に基づいた受信器と共に動作することができるマルチモードのパワー・アンプ送信器は、無線製品の登場や市場での採用を遅らせることがなくなります。

WiTricity社のCEOであるAlex Gruzen氏は、「単一規格への過渡期には、マルチモード製品がありますが、イノベーションが異なる方向から来るときには、珍しいことではありません」と述べています。単一規格が現実になるまでは、マルチモード伝送ソリューションを使うことで、ワイヤレス・パワー伝送に使われる規格に関係なく機器を使うことができるでしょう。

その時が来ました・・・電源コードを切断しよう!