GaNの話シリコンを粉砕するために捧げたブログ
最新世代の100 VのeGaN FETを使って、最も小型で、最も費用対効果が高く、最も効率が高い48 V入力、5~12 V出力の非絶縁型DC-DCコンバータを構築

最新世代の100 VのeGaN FETを使って、最も小型で、最も費用対効果が高く、最も効率が高い48 V入力、5~12 V出力の非絶縁型DC-DCコンバータを構築

4 24, 2019

新たに出現したコンピューティング・アプリケーションは、はるかに小型でより多くの電力を必要とします。サーバー市場のニーズの拡大に加えて、最も困難なアプリケーションには、マルチユーザー・ゲーム・システム、自動運転車、人工知能などがあります。これらの用途は、プロセッサに近接したマザー・ボード上に詰め込めるDC−DCコンバータに対する需要を生み出しています。

EPC2045EPC2053などの100 VのeGaN® FETを採用することで、これらの高性能コンピューティングや電気通信の用途向けに最適な最も小型で、最も費用対効果が高く、最も効率が高い48 V入力、5~12 V出力の非絶縁型コンバータを実現できます。

GaN Power IC

同期整流方式のバック(降圧型)・コンバータとして構成されたEPC2045を使ったDrGaNパワー・モジュールのEPC9205は、48 V入力、12 V出力、10 A負荷で動作したときに電力密度1400 W / 立方インチを実現しました。5 V〜12 Vの範囲の出力電圧を生成し、出力電流14 Aを供給できます。

より大きな電流が必要なアプリケーションにおいて、同期整流方式のバック・コンバータとして構成されたGaN開発基板のEPC9093は、主パワー段の面積がわずか10 mm×9 mmで、シリコンの同等品よりも少なくとも1/2と小型です。この非常に小さいサイズでも、5 V〜12 Vの範囲の出力電圧を生成し、25 Aの出力電流を供給できます。

100 VのeGaN FETであるEPC2045とEPC2053

最新世代の100 VのGaNデバイスは、48 Vの電力変換の効率を高め、サイズを小型化し、システム・コストを削減できます。図1に示したEPC2045は、16 Aの連続電流を供給することができ、最大オン抵抗7 mΩで定格100 Vです。実装面積は、同等のシリコンMOSFETのほぼ1/10で、寄生容量が小さく、同等のシリコン・デバイスよりもはるかに高速にスイッチングできるため、スイッチング周波数が高くてもスイッチング損失が小さくなります。

EPC2045 100 V eGaN FET with 7 mΩ on-resistance
図1:最大オン抵抗7 mΩ、100 VのeGaN FETであるEPC2045e

図2に示すEPC2053は、32 Aの連続電流を供給することができ、最大オン抵抗4 mΩで定格は100 Vです。寄生容量が小さく、シリコンの同等品よりもオン抵抗が小さく、スイッチング速度が高速で、スイッチング周波数が高くても電力損失が小さくなっています。これらの特性によって、コンバータの体積を小さくできると同時に、出力電力を増やすことができます。

EPC2053 100 V eGaN FET with 4 mΩ on-resistance
図2:最大オン抵抗4 mΩ、100 VのeGaN FETであるEPC2053

EPC2045評価用のパワー・モジュールEPC9205

EPC9205 development board
図3:開発基板のEPC9205

図3に示すパワー・モジュールEPC9205は、2個のeGaN FET(EPC2045)を搭載した同期整流方式のバック(降圧型)として構成されています。EPC9205は、台湾uPI Semiconductorのハーフブリッジ・ゲート・ドライバICのuP1966A、入力フィルタと出力フィルタ、および電流検出と温度検出を搭載しています。eGaN FETの高周波性能によって、フィルタリング要件が大幅に軽減されるので、出力フィルタのコイルをより小型でより低損失のものに最適化できます。

700 kHzで48 Vから12 Vに降圧すると、EPC9205は10 A負荷でピーク効率96%を実現でき、最大FET温度はエアフロー400 LFMのときに100ºCです。図4は、出力電流が15 Aまでの12 Vの負荷に対する電力効率曲線です。EPC9205は、5 Vまでの低い出力電圧を生成することができます。図5は、500 kHzで動作しているときの5~12 V出力での負荷電流と効率の関係です。

EPC9205 efficiency vs. output current for 48 Vin to 12 Vout
図4:500 kHzで動作しているときの48 V入力、12 V出力に対するEPC9205の効率と出力電流の関係
EPC9205 efficiency vs. output current for 48 Vin to 12 Vout
図5:700 kHzで動作しているときの48 V入力、12 V出力に対するEPC9205の効率と出力電流の関係

EPC9053評価用GaN開発基板EPC9093

図6の回路構成の開発基板EPC9093は、2個のeGaN FET(EPC2053)を搭載した同期整流方式バック・コンバータとして構成されています。図8に示す主パワー段を備えたEPC9093は、uPI Semiconductorのハーフブリッジ・ゲート・ドライバICであるuP1966Aも搭載しています。主パワー段の面積は、わずか10 mm×9 mmで、同等のシリコンMOSFETのパワー段よりも少なくとも1/2と小型です。eGaN FETの高周波性能によって、フィルタリング要件が大幅に軽減され、出力フィルタのコイルのサイズと損失を大幅に削減できます。

EPC9093 development board fitted with the EPC2053
図6:EPC2053を搭載した開発基板EPC9093

700 kHzで48 Vから12 Vに降圧すると、EPC9093は15 A負荷でピーク効率97%を実現でき、25 A負荷時の効率は96.5%以上を維持しています。図7に、動作周波数700 kHzで、5 V、9 V、12 V出力のとき、出力電流が最大25 Aまでの電力効率を示します。図8は、動作周波数1 MHzにおける5 V、9 V、12 V出力に対する負荷電流と効率の関係です。動作周波数を1 MHzに高めても、ピーク効率は96%を超えています。

EPC9093 efficiency vs. output current at 700 kHz
図7:700 kHzで動作する48 V入力、12 V出力のEPC9093の効率と出力電流の関係
EPC9093 efficiency vs. output current at 1 MHz
図8:1 MHzで動作する48 V入力、12 V出力のEPC9093の効率と出力電流の関係

結論

48 V入力、5~12 V出力の中間バス・コンバータの設計をシリコンMOSFETからeGaN FETに移行すると、効率の目標を維持または超えると同時に、サイズとコストの両方を削減できます。表1は、1 W当たりのコストが0.03米ドル以下であるeGaN FETベースの48 V入力、12 V、25 A出力のバック・コンバータのBOM(部品表)です。この部品表は、5 Vと低い出力電圧にも使えます。

eGaN FETベースの48 V入力、5~12 V出力、25 A負荷のコンバータでは、ピーク効率97%で5 V、9 V、12 Vの出力が得られ、主パワー段の面積は同等のシリコンの少なくとも1/2よりも小さくできます。12 V出力で動作させると、コストを1 W当たり0.03ドル以下にできます。

最新の100 VのGaNデバイスは、48 Vの変換において、効率を高め、サイズを小型化でき、システム・コストを削減できるので、高電力密度コンピューティングの厳しい要求を満たすことできます。

BOM(部品表) for an eGaN FET based 48 V to 12 V
表1:50万個購入時の単価に基づくeGaN FET ベースの48 V入力、12 V、25 A出力のコンバータの部品表

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