高電力密度、薄型の同期整流用の降圧および昇圧コンバータの設計
GaNの話 – Parinda Chantarasereekul
11 07, 2024
評価基板EPC91106は、形状が小さく、高電力密度を実現するように設計された高度な同期整流用バック(降圧)およびブースト(昇圧)・コンバータです。定格100 Vでオン抵抗RDS(on)が11 mΩのEPC23104(eGaN® IC)を搭載したこの評価基板は、広範なアプリケーションに対応する高性能で省スペースのソリューションを提供します。このブログでは、EPC91106の設計、主な機能、性能メトリック、実験的検証について説明し、その潜在的なアプリケーションとパワー・マネージメント(電源管理)・ソリューションへの適合性についての洞察を提供します。
評価基板EPC91106の主な機能とハイライト
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評価基板EPC91106の主な機能とハイライト
評価基板EPC91106の中核回路は、面積がわずか21×13 mmと小型で、高密度コンピューティング、自動車、産業用電子機器など、スペースが厳しいアプリケーション向けに十分小型です。加えて、厚さが3 mmの薄型コイルによって、最新の電子梱包の厳しいプロファイル制限に準拠できます。
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柔軟な電力変換機能
EPC91106は、降圧コンバータとしても昇圧コンバータとしても動作し、さまざまな電圧および電流の要件を柔軟に処理できます。
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熱管理ソリューション
この評価基板には、大電力動作の熱負荷を管理するためにヒート・スプレッダとヒートシンクを搭載できます。
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強化されたデジタル制御
デジタル制御機能によって、高度なパワー・マネージメント技術が可能になり、ユーザーは動作中に調整できる柔軟な電圧と電流の設定に加えて、最適化された性能とエネルギー効率を実現できます。
EPC91106の性能特性
評価基板EPC91106は、さまざまな動作条件下で最適な性能を確保するように設計されています。実験検証に基づく主要な性能メトリックの内訳は以下です:
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効率
EPC91106は、平均電流モードの降圧コントローラで構成され、スイッチング周波数720 kHz、デッドタイム10 nsで、12 V出力に設定されています。テストは、24 Vから48 Vまでのさまざまな入力電圧で実施しました。図1は、2つの動作条件、すなわち1)自然対流(実線)と、2)400 LFMの強制空冷(破線)において、さまざまな電源電圧で測定した効率です。両方のテストは、ヒートシンクを取り付けずに実施しました。
図1:VOUT=12 Vの複数の入力電圧に対して降圧モードで動作する基板EPC91106の全体的な効率の測定。2つの条件が示されています。1つは自然対流(実線)、もう1つは400 LFMの空冷(破線)です。いずれの条件もヒートシンクなしでテストしました。
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効率の観測
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この基板は、出力電流が大きいときでも、一貫して高い効率を示しました。
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このコンバータは、小型にもかかわらず、97%を超えるピーク効率を実現しています。高度なGaN技術によって、スイッチング損失を低く抑えながら、より高いスイッチング周波数で動作することが可能になります。
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強制空冷を使うことで、基板の電力範囲能力が拡張されました。
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スイッチ・ノードと出力リップル電圧の波形
スイッチ・ノード電圧の波形は、48 V入力、12 V出力、10 A負荷電流で測定され(図2)、状態間のきれいな遷移を示しています。このスイッチ・ノード波形は、約10 nsの非常に短いデッドタイムでも実証されています。これは、EPC23104のハイサイドFETとローサイドFETの間の遅延時間のマッチングが正確にゼロであることと、スイッチングの立ち上がり時間と降下時間が高速であることで可能になっています。この結果、EPC91106は、10 ns以下のデッドタイムで安全に動作できます。
図2:48 V入力、12 V出力で負荷に10 Aを供給する降圧モードで動作したときのEPC91106のスイッチ・ノード電圧波形の測定。
図3は1 A負荷での出力リップル電圧を示しており、ピーク・ツー・ピークのリップル電圧は約75 mVです。より高いスイッチング周波数で動作できるため、出力コンデンサのサイズを小さくでき、出力リップル電圧を低く抑えられます。
図3:48 V入力、12 V出力で負荷に1 Aを供給する降圧モードで動作したときのEPC91106の出力リップル電圧の測定。
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過渡応答
過渡応答は、48 V入力、12 V出力で、負荷を1.5 Aから13 Aに変え、その逆も実施したときの測定を図4に示します。電圧安定化へのこの高速回復は、EPC91106が動的負荷をリアルタイムで処理する能力を示しています。
図4:48 V入力、12 V出力、13 Aの10%から90%、および90%から10%への負荷ステップ変化において降圧モードで動作するEPC91106の過渡波形の測定。
EPC91106の熱特性
高電力密度コンバータでは熱管理が重要であり、EPC91106は、ヒートシンクなし、400 LFMのエアフローで複数の条件下で熱特性をテストしました。図5は、48 V入力で動作し、12 V、13 A出力の負荷電流を供給する基板の熱画像です。ヒートシンクがなくても、EPC91106は中程度の温度上昇しか示しませんでした。この基板の熱特性は、受動冷却が制限される可能性のある環境で、大電力負荷の下で確実に動作できることを示唆しています。
図5:48 V入力、12 V出力で、負荷に13 Aを供給し、400 LFMのエアフローでヒートシンクを取り付けていないEPC91106の定常状態で測定された熱画像。
評価基板EPC91106の用途
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民生用電子機器:
小型な設計と高効率なパワー・マネージメントによって、EPC91106は、限られたスペースで発熱を最小限に抑えながら信頼性の高いDC-DC変換を必要とするノート・パソコン、ゲーム機、ハイエンド・オーディオ機器などの民生用デバイスに最適です。
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高密度コンピューティング:
EPC91106は、小型な形状と高効率な電力変換によって、データセンターや高性能コンピューティング・システムに最適です。サーバー・システムで、PSU(電源ユニット)と内部電子機器をサポートする補助電源として使え、高密度のハードウエア環境で信頼性の高いパワー・マネージメントが可能になります。
結論
評価基板EPC91106は、高密度、薄型の電力変換のニーズに応える高効率で小型なソリューションです。高度なGaN技術、柔軟なパワー・モード、丈夫な熱特性を備えたEPC91106 は、技術者にとって汎用の選択肢として際立っています。スペースが限られたアプリケーションにおいて、高効率で安定したパワー・マネージメントを実現できるため、高密度コンピューティング、民生用や産業用のパワー・システムなどの分野に最適なツールです。
EPC91106の購入や詳細については、GaNのエキスパートにお問い合わせください。